【サッカー】<世界の常識から外れたJリーグ>今季J1で8人目…監督交代ラッシュから見える“特殊性”  文・清水英斗©2ch.net

9月初旬、成績不振によりFC東京篠田善之監督の解任が発表された。

今季いっぱいでの退任となるG大阪長谷川健太監督を含めると、今季J1でこれが8人目。
多くのクラブが監督の解任に踏み切った。今季のJ1は荒れ模様だ。世はまさに、大交代時代。

今、J1で何が起きているのか? 

今季の監督交代は、『自然劣化』、『大型補強の空回り』、『コーチ昇格の落とし穴』の3タイプに大別できる。

まず、チームは生き物であり、『自然劣化』を避けることができない。広島を5シーズン率いた森保一元監督、
浦和を5シーズン率いたミハイロ・ペトロヴィッチ元監督、G大阪を4シーズン率いた長谷川監督は、いずれもタイトル獲得に成功し、一時代を築いた。

しかし、ひとりの監督が長く指揮を執れば、いずれ下降のタイミングは来る。

たとえば、ペトロヴィッチが広島で確立させた『ミシャ戦術』。両サイドの幅を同時に攻める5トップ攻撃は、過去のJリーグでは見られない戦術であり、
各チームが対応に苦慮した。その後、ペトロヴィッチは浦和の監督に就任し、同戦術で結果を残す。

しかし、その対策が各クラブで年々固まっていく中で、広島と浦和では、逆にミシャ戦術の核となる選手が高齢化した。
時間は状況を変化させる。くしくも凋落は同じシーズンに訪れたが、広島と浦和でタイミングが重なる理由もあった。

新潟については、補強不足で選手層が年々薄くなる中で、辛うじて粘っていたが、今年はついに決壊。
三浦文丈監督の辞任後、後任となった呂比須ワグナー監督も、現状ではチームを引き上げられず、最下位(9月19日現在)に沈んでいる。

上記4チーム、広島、浦和、G大阪、新潟で発生した監督交代は、サッカー界では珍しいケースではない。ある意味、通常で起こり得る解任と言える。

一方、今シーズンの典型的な現象、『大型補強の空回り』が起きたのは、鹿島、神戸、FC東京の3クラブだった。

つづく

AERA 9/19(火) 16:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170919-00000047-sasahi-socc