【親中派の独前首相】「日本は謝罪を」元慰安婦訪問、韓国に“利用”され…引退後に露国営企業へ天下り、母国で大ブーイング[9/19]

韓国を訪問していたドイツのシュレーダー前首相(在任1998年~2005年)が慰安婦問題について「日本政府が慰安婦に謝罪する勇気を持てないでいることはきわめて残念だ」などと日本を批判する発言を行った。韓国側の主張をうのみにしたともいえる発言の真意は不明だが、2005年の政界引退後、シュレーダー氏はロシアや中国と接近。自由主義国のリーダーだったとは思えない言動でたびたび批判を浴びている。先月には欧米の制裁対象となっている露国営企業の取締役就任が明らかになり、物議をかもしたばかりだ。

慰安婦に「ノーベル賞の資格」

 複数の韓国メディアによると、シュレーダー氏は11日、元慰安婦の女性が暮らすソウル郊外の「ナヌムの家」を訪問。

 日本政府が慰安婦問題で謝罪していないとの認識を示し、「ホロコーストユダヤ人大量虐殺)と同じとはみなせないが、みなさんが戦争犯罪によって受けた苦痛は、決して(ホロコーストの被害者よりも)軽いものではない」と発言した。

 さらに元慰安婦の女性には「ノーベル平和賞を受賞する資格が十分にある」とも語った。

 これらの発言を韓国メディアが好意をもって取り上げたのは言うまでもない。

中央日報(日本語電子版)は「シュレーダー元首相が得たもの、安倍首相が失ったもの」と題した記事を掲載。外国の元・現国家元首級による「ナヌムの家」への訪問は初めてとしたうえで、「少なくとも『ナヌムの家』においては独日両国の公共外交の面で日本は完敗した」と記述した。

 シュレーダー氏は12日には文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談。文氏が「ドイツの歴史問題に対する真摯(しんし)な謝罪や周辺国との和解は、東アジアに示唆するものが大きい」と持ち上げると、シュレーダー氏は「過去を直視することが関係国との協力の基盤になる」と返した。

お手盛り天下り」露独間ガスパイプライン推進→引退後ガスプロム子会社役員に

 1998年、「統一宰相」と呼ばれたコール元首相のキリスト教民主同盟(CDU)から16年ぶりに政権を奪還、ドイツ社民党(SPD)の顔として一時は高い支持を得たシュレーダー氏だが、政界引退後の言動には大きな疑問が突きつけられている。

 ロシアのプーチン大統領とは昵懇(じっこん)の仲で、政界引退後の2006年3月には同国国営天然ガス会社「ガスプロム」子会社の役員に就き、1億4千万円(当時)とされる年俸を得るようになった。首相在任中のシュレーダー氏が、ロシアとドイツを結ぶガスパイプライン建設というガスプロムのプロジェクトを推進していたことから、ドイツメディアや政界から、お手盛り天下りと批判を受けた。


続きます。
2017.9.19 16:40
http://www.sankei.com/west/news/170919/wst1709190052-n1.html